momo's note

山に関する超イイ!な体験を紹介していきます!

剱岳 (富山県) Mt. Tsurugi, Toyama

剱岳 登山メモ

[2015/7/18] (曇り) 新潟⇒富山 (前泊)
[2015/7/19] (風雨) 立山駅⇒室堂⇒雄山⇒剣山荘
[2015/7/20] (晴れ) 剣山荘⇒剱岳⇒室堂 (下山)

I wanted to climb Mt. Tsurugi, which is famous for steep and rocky mountain.

When I was in my twenties, I was a kind of reckless guy. I had no hope at that time, and I think it's not abnormal because modern society is very stressful. I had no confidence, no ability, and the real beat me a lot. My only fun at that time was just climbing. And I think I wanted to get a "big medal", I challenged to climb high, rocky, steep mountain. And I decided to climb Mt. Tsurugi where is in Japan Alps area.

死にたがりという表現はあんまり適切じゃないかもしれないけど、僕は20代の頃は割と人生に絶望していた時期がありました。今思い返せばある一定レベルの負の感情に覆われていた時期だったと思います。けど、皆これだけのストレス社会に生きていて、なんていうか現代人の20代の時期って僕と同じような道をたどっている人は決して少なくないと思ってます。

まあ兎に角、20代の頃の僕は実力がなくて、自信もなくて、目の前の生活にも辟易していて、山に行くのだけが唯一の楽しみのようにして生きていて。そしてその頃の僕はたぶん、勲章みたいなものが欲しかったのだと思います。自分に自信がなかったんですね。だから高い山とか、険しい山とか、冬山とか、周りの人が「凄いね」って言ってくれるような山に行こうって思ってました。とは大げさに書いてみましたが、身体の小さい僕は漫画の主人公のようにはなれなくて、1つ大きな山に行って無茶をすれば3週間ぐらい体調が悪かったりと、結局は人並みの事しかできないちっぽけな人でした。

それでも、一般的に難易度の高い山と呼ばれる山にいって、そこの山頂を踏むというのは僕にとってはとても価値のあることでした。そんなことを思っている時期にどうしても行きたかった山が北アルプスにある剱岳でした。

f:id:momo_peche:20190120142310j:plain

剱岳
To Mt. Tsurugi. Mt. Tsurugi is 2,999m high, which is one of 100 famous mountain in Japan.

I went to Toyama prefecture, where is next to Niigata prefecture, It took 4 hours by car. I think For 3 days are normal schedule to climb Mt. Tsurugi. Of course, we can go and climb Mt. Tsurugi for 2 days in tight schedule. Anyway I planned 3 days trip for climbing. And the first day, I went to Toyama prefecture.

7月の3連休を利用して剱岳へいきました。山頂を踏めば何かが変わるんじゃないかとすら当時の僕は思っていました。今思えば大げさですね。当時の登山ノートには登山のコースタイムが記録されているけど、同時にその時の自分の心境も綴ってある。読めば「死にたい、死にたい」と、数ページに渡って残っている。僕は10代で卒業するようなことを、20代になっても恥ずかしながら続けていて、もう本当に本当に黒歴史ですね。僕は大人になっても大人になりきれない幼稚な20代だったことが思い返されるけれてすごく恥ずかしい。しかし当時の僕は死にたいとノートに綴っていながら、この時ちゃっかりクライミング用のヘルメットを購入しており、さらに言うと今でも愛用しています。本当に死ぬ気はあったのかと自分でも疑問に思ってしまいます。なんというか人生からは逃げまくっていた僕だけど、登山という趣味に対してはいつでも真正面から向き合っていたんだと思っています。

 ■1日目: 前泊 (Day 1)
千寿壮で前泊。立山駅最寄り駅で非常に有難かったし、朝食も登山に合わせて作っていただきました。とても有難かったです。

剱岳はいわゆる「弾丸登山」で狙えば新潟から1泊2日で狙えなくもないと思うけど、仕事がある人にとっては体力的に非常にキツイんじゃないかなって思う。住んでいるエリアにも依ると思うけど、基本的には3連休などを狙って2泊3日で狙うのが通常じゃないかな。セイフティ登山で行きましょう。

f:id:momo_peche:20190120143855j:plain

(copyright (c) 千寿壮 website)

■2日目、室堂⇒剣山荘
Day 2, Murodo⇒Kenzan lodge
[0415] 起床
[0520] 切符購入
[0600] ケーブルカー乗車
[0615] 美女平
[0712] 室堂着
[0734] 登山開始 (スタート)
[0939] 雄山登頂
[1029] 大汝山登頂 (⇒真砂岳別山⇒剱沢キャンプ場ルート)
[1440] 剣山荘着

Waking up, and I noticed the weather is not good. The second day, I went to the Kenzan lodge via Mt. Oyama(3015m). I thought it was boring to go to the lodge straightly, and Mt. Oyama is one of my favorite mountains. It took 2 hours from the start. The weather is hard rainy, strong wind, so when I got to the Kenzan lodge, I was so exhausted.

朝起きて、台風11号の直撃を受けて五里霧中、強風の中、立山の最高峰である雄山を目指します。まっすぐに剣山荘を目指しても良かったとは思うけど、せっかく立山連峰エリアに入ったのだから雄山を経由していきます。僕は普段2600~2700mを超えると高度障害がではじめて、アルピニストとしては正直言って微妙な体力なのだけれども、この日は全く高度障害に悩まされずに雄山までたどり着いて自分でもビックリしてる。この日の僕は調子よかったんだと思います。

雄山の頂に立ったが予想通り何も見えず、リベンジを誓って剣山荘へ足を進めます。大汝山、真砂岳などを経由して剣山荘に向かったけど、この稜線は晴れたら最高の景色が拝めるんではないかと思いました (そして実際そうです)。剱岳までいかずともお鉢周りのように室堂からぐるっとまわるだけでも楽しいルートです。

f:id:momo_peche:20190120144744j:plain

お陽様にてらされる剣山荘

f:id:momo_peche:20190120144904j:plain

五里霧中の稜線を行く

剣山荘にたどり着いたのが1440であり、この日は7時間の山行となりました。稜線は雲の中を延々と行くだけであって、あっという間に装備は濡れてしまいました。気づけばかなり体力が奪われおり。日記を読み返すと「ロキソニン (頭痛薬) の携帯必須!」と記載されていていてちょっと笑ってしまいます。

■3日目、剣山荘⇒剱岳⇒室堂
Day 3, Kenzan lodge⇒Mt. Tsurugi⇒Murodo
[0330] 起床
[0434] 剣山荘出発
[0601] 前剱
[0729] 剱岳
[1422] 室堂

晴れた。台風一過。天気予報が見事にあたって晴れた、この時は本当にうれしかったのを覚えています。雨で濡れた岩場、鎖場にはあんまり行きたくなかったし、何より晴れない登山は辛いだけですよね。いよいよ憧れの剱岳の頂を踏むのだと心が踊ったのを覚えています。

f:id:momo_peche:20190120145842j:plain

装備はすべて持って出たけど、今思えば経験値不足すぎたと思います。山小屋の主人にお願いしてデポ (一時置き) させてもらえばよかったって後悔してます。多少の岩場は慣れてるつもりだったけど、そもそも体力的なことを考えれば15kg にもなるザックを背負ってアタックは無茶だなって思います。普通に考えればデポ一択なんだけど、なぜか僕は装備をすべて持って行ってしまっています。このとき以降、僕は岩場に行く時はかならず装備を極力減らしてから行くようにしています。 

f:id:momo_peche:20190120145926j:plain

The third day, I could climb in a good weather luckily, the weather was fine. I knew the weather forecast, but I was worried about the weather, because I am an unlucky guy. The most difficult place to climb in Tsurugi is called "Kanino-Yokobai", which means CRAB-WALK. I was enforced to make a traverse like a crab. I was very scared for the extreme rock wall.

剱岳では難しい鎖場がいくつかあるが、中でも7番鎖、それからカニのタテバイ、カニのヨコバイが難所である。なにが難所かって、恐怖心を煽るような高度感がものすごいのです。平素の自分であれば難なく登れそうな鎖場であるが、滑落したら命に関わるレベルの高度感のなか鎖場を登らなくてはいけないわけで、一回でも足が竦んでしまうと身体がこわばって固くなり、急に難易度があがってしまいます。カニのタテバイ、カニのヨコバイは人知れず有名な箇所でありますが、皆が口をそろえて難しいというのもわかる。そんな難所だったのでした。

f:id:momo_peche:20190120145632j:plain

カニのタテバイ

カニのヨコバイは、生まれて初めて「あっこれヤバいかも」って思えるぐらいで、はっきりいって僕は足が竦んだぐらいの場所でした。鎖を握る手に汗をたっぷりかき、この恐怖心は今でも忘れないけど、あの時の心境を僕はなかなか文章で伝えられないから少し残念に思います。さらにカニのヨコバイが難しいのは、下りの鎖場だからなんだと思います。チェストハーネスで鎖場に確保をとってもよかったかもしれないって思います。少なくとも僕は次に剱岳にいくとき、カニのヨコバイではセルフで確保を取るぐらいには怖い場所でした。

f:id:momo_peche:20190120150005j:plain

カニのヨコバイ (Crab-walk)

カニのヨコバイが終わると、ひとまずは剱岳登山の行程のピークは終わります。下山時にこんな難所が待っているなんて気の抜けない山であると思いました。登山前に下調べしたときからカニのヨコバイが難所と知っていたけども、それでもこれだけのインパクトのある恐怖心を覚えると、やはり難しい場所なのだと改めて実感します。

鎖場を抜けると一気に気が抜けてしまい、急に疲れを覚えました。最後、室堂に向けて歩き始めなければならないけれども、意外と距離があって、室堂に着いたのが14時20分頃であり、この日は10時間山行となりました。

念願の剱岳の頂を踏んだ感動もあるけども、疲労感によって「キツイ山だった」という印象がとても大きい山となりました。剱岳の最後、日記を見返すと「言葉もない」と記載されていて、本当に言葉を失うぐらいにハードな登山だったし、そして印象強い山だったし、満足感の得られる山だったって思います。

I was satisfied, and I have a little bit confidence through the experience. My hobby is climbing. I love it. I'm sure that I continue to climb until I cannot walk. I don't change very well, we know we cannot change so soon. But step by step, changing slowly is better than that we don't change. At least, I can afford to consider like that.

僕は死にたがりであったと冒頭に書いたけど、はっきり言って今でも若干そんなことを思うときはあります。あのときの自分は多少成長はしたのだろうけど、それでも人間そんなにすぐには変われないし、もう少し強い人間に変わっていきたいと思っているし、そもそもこれだけの日本社会に生きていて情緒不安定なほうがよほど人間らしいとさえ思ったりすることもあります。それだけでもちょっとは成長したんじゃないかなって自分で思います。そしてあの頃から変わらないものもあって。それは僕はいまでも山が好きで、相変わらず山に登り続けているということです。たぶんこれからもずっと変わらないんだと思います。

f:id:momo_peche:20190120150554j:plain

写真を見返すと結構楽しそうな顔をしている自分がいて驚く。
登山日記のような記録は録っておくと意外と楽しいですね。

赤城山は詰まらない山なの??

そんなことない。ハッキリ言って楽しい山だったよ。

赤城山 (黒檜山) 登山メモ

2019年01月13日 (晴れ)

おのこ駐車場 (赤城大沼) ⇒黒檜山⇒駒ヶ岳⇒おのこ駐車場

行動時間 4時間05分 (登山口から黒檜山山頂まで1時間14分) 

 

どこに登ろうかって考えると、国内だったらまずは100名山を思い浮かべる。新潟に住んでいる僕の日帰り登山の選択肢は新潟県内か関東か富山か福島かなあって。ほいでもって冬場なら県内は厳冬登山を覚悟しなきゃいけないので、なんとなくGoogle Mapを開いて関東側の山々を眺めてみてた。

新潟県近くには谷川岳赤城山武尊山ってあるけど、赤城山は前々からつまらない山だと聞いていた (群馬県の方々、赤城山好きな方々、本当にすいません)。少なくとも僕の周りの登山仲間は、赤城山面白かったよ、と言う人はいなかったなあって。

f:id:momo_peche:20190119161305j:plain

僕は詰まらない山は冬に登ろうって思ってる。夏場は面白くない山だけど、冬になると一気に様相が変わる山がたくさんある。そもそも僕はアイゼンを履いて歩くのが好きだから、詰まらない山でも山歩きが楽しくなるのが冬山。

 ということで、後輩ちゃんを2人誘って冬山へ。赤城山は難しくないって聞いていて、2時間もあれば山頂とれるって聞いていたし、登山者そのものが多いからトレースがばっちりあると思った。後輩の冬山デビューにはもってこいだって思った。

後輩のうち1人は、初の冬山にあまりにビビッてて、物凄い量の予備食料を持ってきていた。少し笑ってしまうけど気持ちはわかるよ。 

■駐車場はどこが良い?

お勧めはズバリ「おのこ駐車場」。

goo.gl

赤城山は駐車場に困ることはないと思うぐらいあちこちに駐車場があるけど、僕はここが一番いいかなって思う。駐車台数は40-50台ぐらいは停められるかな。トイレがあって、黒檜山の登山口まで15分ほど歩くけど丁度いいウォーミングアップになる。駒ヶ岳縦走まで考えているなら下山すると自分の車があるので申し分ない駐車場だと思う。

■1月の積雪

雪はどれぐらい積もってるかと思ったけどこの日は20cmぐらい。上のほうは50cmぐらい積もってたと思う。天気予報とヤマレコなんかの情報から僕は軽アイゼンを選んでいったけど、登りは軽アイゼンで十分だった。登山客が多くて十分に踏み固められていて、12枚歯のアイゼンは要らなかった。ただ下りはカカトに爪がついていない軽アイゼンだとかなり不安で滑りそうになる。やっぱり12枚歯持っていけばよかったって思う。

登山者の9割以上は12枚歯のアイゼンで登ってた。あとは自分の体力と荷物の重さでギアの使い分けの判断をしていけばいいんじゃないかなって思うけど、まあ普通の人は万が一に備えて軽アイゼンは選ばないかな。

f:id:momo_peche:20190119130047j:plain

赤城山

赤城山の最高峰は黒檜山 (1,828m) で、ここをタッチすれば100名山の一峰を落としたことになるんだって。山頂は-3℃~-5℃ぐらいの印象で、登っているときは汗ばむので気にならないけど、山頂でお湯を沸かそうとすると、あっという間に体温を持っていかれちゃいそうになる。やっぱり冬山なんだなって実感する。

この記事にたどり着いた人たちはきっと、冬の赤城山はどんな感じなんだろうって情報収集で来てると思うから、写真に写っている登山者の装備とか、雪の踏み固められ方とか、是非みなさんの参考になればなって思うよ。

f:id:momo_peche:20190119171020j:plain

黒檜山山頂付近


 

f:id:momo_peche:20190119165820j:plain

黒檜山の山頂付近

 

f:id:momo_peche:20190119170753j:plain

黒檜山山頂

 

f:id:momo_peche:20190119171014j:plain

黒檜山山頂付近